「ドイツに着いて最初にすること?」

税関で荷物を受け取ると、すぐに遠距離用のホームに向かいます。
時間を確認してから、列車(ここで電車、というのでは
ちょっと気分が出ませんね)が来るまで、駅の中なのにガラス張りになっている、
広い空間をよく活かしたある有名ホテルが出しているカフェで一息。

お店の中にも入れますが、お店の外にもたくさんテーブルといすが並んでいて
お客さんたちも、そのときの気分に任せて、思い思いの表情で席に着いています。

私たちも、久しぶりのドイツですし、
これからのドイツの滞在に備えて気持ちを整えなくてはなりませんから、
どこでもいい、という気持ちにはなれません。

席へ着くときからもうカフェの時間が始まっているのです。

そこへウェイター、あるいはウェイトレスとして、
しっかりと専門的な訓練を受けた人が、
軽やかな足取りで注文をとりにきます。

空港にあるカフェですから、彼らもこの客は、英語を話すのか、
それともドイツ語で大丈夫か、とこちらを見ています。

長旅ですっかり疲れていますが、ここでにっこり笑うのを忘れてはいけません。
社交性があるということと、深い友情を育むことは別物で、
たった一言二言の付き合いでも、にっこりできることは高く評価されます。

注文の品が届きました。
主人はもちろんビールです。
私は、というと、ミルヒカフェ。

初めてそれをみたときは、はっきり言って、人間の飲むものだろうか、と思いました。
日本人の眼には、「どんぶり入りあわ立てコーヒー」にしか見えなかったのです。

さっと出してきますが、後はごゆっくり、という悠然とした態度で去ってゆきます。

カフェ、というところは、ちょっとの時間つぶしのためにあるのではありません。
ゆっくりと自分のための時間をすごすところなのだ、と理解できるまでには、
ずいぶん時間がかかったものだ、と今は思います。

Royal Coffee Co. Ltd. ( m)